毎月アップデートが配信される kintone。
2026年3月の主な変更点をまとめました。
今回も最後に「個人的ピックアップ」を入れています。
ぜひ最後までご覧ください!
今月のアップデート適用日は 2026年3月8日 です。
2026年3月アップデート情報

今月のアップデートの要点
・アプリ
- ルックアップフィールドで、英数字の単語内部分一致検索が可能になりました。
品番やIDなどの一部文字列で検索できるようになります。
・ファイル書き出し
- レコードコメントをCSVファイルとして書き出せるようになりました。
コメントの保管や分析に活用できます。
・ポータル
- 管理者が作成したポータルに標準ウィジェット(未処理・通知・アプリ・スペース)を配置できるようになりました。
・システム管理
- アプリ管理権限を「Everyone」グループに付与できないよう制御できるようになりました。
・モバイルアプリ
- iOSで写真の連続撮影アップロードに対応。
- Androidで「未処理」ウィジェットをホーム画面に追加可能に。
・JavaScript API
- モバイル画面のUI制御や通知表示、ボトムシート表示などのAPIが拡張。
- レコード一覧のインライン編集終了イベントが追加されました。
以上の中から、個人的に気になった項目を紹介します。
注目ポイント
【1】ルックアップの部分一致検索:検索機能強化で実務効率が確実に上がる改善!
ルックアップで英数字の単語内部分一致検索が可能になりました。

これまで品番や管理番号などは、ほぼ完全一致に近い入力が必要でしたが、今回の改善により、一部の文字列だけで候補を絞り込めます。
特に注目したいのは「1文字から検索できる」点です。
名前の1文字だけで検索などは従来のルックアップではできませんでした。
しかし、今後は1文字入力だけで候補を絞り込めるようになります。

また、英数字単語の内部一致に対応したので、”AIT001″のような単語を”AIT”で検索できるようになり、製品番号の検索などには飛躍的に効果を発揮します。

これは地味に見えて、日常業務の体感速度に直結する改善です。
大量マスターを扱う環境では、1操作あたりのストレスが確実に減ります。
一方で、1文字検索が可能になるということは、その分検索結果のヒット件数も増える可能性があるという点には注意が必要です。
対象データが多い環境では、検索条件をある程度絞り込むなど、使い方を工夫することでより効果的に活用できそうです。
単なる検索機能の改善というよりも、実務現場の細かな不便さを丁寧に解消していくアップデートだと感じました。
【2】レコードコメントのCSV出力:履歴管理・監査対応が一段としやすくなります!
レコードコメントをCSVとして書き出せるようになりました。

これまでコメントは画面上で確認するしかなく、やり取りの履歴を横断的に整理・分析するのは手間がかかっていました。
今回のCSV出力により、例えば以下のような活用が考えられます。
・特定期間のコメントを一覧化して対応履歴を確認
・承認や差し戻しの理由を抽出して傾向分析
・クレーム・問い合わせ対応履歴の外部保管
・監査対応時に「誰が・いつ・何を書いたか」を証跡として提出
・プロジェクトのやり取りをアーカイブとして保存
特に、監査や内部統制を意識した運用をしている環境では、コメントの履歴を外部ファイルとして保持できることは大きな意味を持ちます。
また、CSV形式で出力できることで、Excelなどに取り込んで分析することも容易になります。
これまでは“画面内コミュニケーション”に留まっていたコメントが、データとして活用できるようになった点は、実務上かなり価値のある改善です。


【3】ポータル強化:既存ポータルがさらに実用的に進化
管理者が作成するポータルに、標準ウィジェット(未処理・通知・アプリ・スペース)を配置できるようになりました。
ポータル機能は実装されてから利用されている方も多いと思いますが、プロセスの未処理が表示されないなどの改善点がありました。
今回のアップデートによって、そのような問題が解消し、初期ポータルと同等以上の機能をもたせることができ、”カスタムできる”ポータルの“実用性”が一段と高まりました。
例えば、
・未処理タスクを目立つ位置に配置
・通知を画面上ですぐに確認できる構成
といったことが、より柔軟に行えるようになります。

単なるレイアウト調整ではなく、日常的に見る画面の情報整理がしやすくなった点がポイントです。
特に利用者が多い環境では、ポータルの見やすさ・分かりやすさがそのまま業務効率に直結します。
既存機能の延長ではありますが、“よく使う画面をさらに使いやすくする”という意味で、堅実かつ実務的な強化だと感じました。
【4】モバイル強化:AndroidウィジェットとiOS複数枚撮影は素直に便利
Androidでは「未処理」ウィジェットをホーム画面に追加できるようになりました。
アプリを開かなくても未処理件数を確認できるため、承認業務や対応漏れチェックを日常的に行う運用では非常に便利です。
“開く前に状況が分かる”のは、想像以上に効きます。
一方、iOSでは写真の連続撮影アップロードに対応しました。
現場入力で写真を複数枚添付するケースでは、1枚ずつ撮影・保存する手間が減り、作業スピードが大きく向上します。
点検・工事・店舗確認など、写真中心の業務では特に効果を実感できそうです。
どちらも実務に直結する改善で素直に便利だと感じます。
ただし、AndroidのウィジェットはiOSにも欲しいですし、iOSの複数枚撮影はAndroid側にも欲しくなります。
OSごとに便利機能が分かれているため、将来的には両方の機能がそれぞれのOSで使えるようになることを期待したいところです。
モバイル活用が進む中で、こうした細かな改善の積み重ねが、現場定着率を左右していくと感じました。
まとめ
2026年3月は、検索性・分析性・モバイル対応の強化が中心のアップデートでした。
特にルックアップの部分一致検索は、日常的にマスター検索を行うユーザーにとって体感差が出やすい改善です。
また、コメントのCSV出力やポータル強化など、運用設計の自由度が少しずつ高まっている印象があります。
モバイルとJavaScript APIの拡張も進んでおり、今後はモバイル前提の設計がさらにしやすくなりそうです。
普段あまりモバイルアプリを利用していない方も、今回の改善を機に一度触ってみると、意外と業務との相性が良いことに気づくかもしれません。
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